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子犬の柴 危機脱出

柴は少々訳ありで、我が家にやってきました。
14年ほど前のことです。
具合の悪いまだ二か月と少しの柴を、
近くの動物病院に連れて行くと・・・。
(このクリニックが、そのままかかりつけ医になり、
今に至る)
いろいろな検査の結果、
貧血あり、ノミあり、
カンピロバクター感染症あり、
おまけに、というか、これが一番怖い、
パルボウイルスの値が3+とのことでした。
その時、お腹もこわしていて食欲も落ちていたため、
体重は約800グラム。
助かる見込みが五分五分と言われるほどの状態でした。
検査結果が出た時点で即入院。
こんなに小さい子犬を入院させるというのも、
胸が締め付けられる思いでしたが、
そんな状態の子犬を家で看護する方が、
もっと危険であったため、
とにかく先生におまかせすることに。
危機を脱するために、インターフェロン投与。
他にも、いろいろ手を尽くしていただいて、
数日経つころには、少しずつ回復。
ほとんど食べられない状態から脱して、
少しずつ口から食べるように・・。
毎日面会に通っていたのですが、
食べているところを見た時には・・
ただただ・・・
何口かをモグモグと食べているだけのことですが、
泣けてきたものです。
病気が回復してくると、こうして動物は、
食欲というものが出てくるものなのだ・・と。
自ら「食べる」という行為ができること、
それがなんと尊いことだろうか・・と、
「五分五分」の危機から脱した子犬の柴が、
見せてくれたようでした。
10日ほどの入院が必要でしたが、順調に回復し、
我が家に戻ってきてくれました。
「おかえり!」
それからは、前述の膀胱の異変が発覚するまで、
たいした病気もせずに、家族の一員として、
「癒しと笑い」の担当をしっかり担い、
過ごしてきたのでした。
そんな経緯があるものですから、
我が家にとっては、かかりつけのクリニックは、
まさしく命の恩人です。
あの800グラムの子犬の時から、
どうみても「おばあさん」の見た目の現在まで、
ずっとカルテがつながっていて、
見続けてくださっている先生には感謝以外に、
言葉がありません。
今、CMで「家に帰れば~♪積水ハウス」の
子犬からおばあちゃん犬になっている柴犬を見て、
本当にそれだけでうるっとしてしまうのですが、
あのCMの柴に、よく似ているなと思います。
ただ、この頃クリニックの診察台では、
ご恩を忘れて、「ぎゃうぎゃう」言ってるので、
CMほどおだやかではありませぬが。
やれやれ。

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